家造りの流れ

01打ち合わせ

何でも、何度でも。納得の家造りを

家造りは打ち合わせから始まります。一般的なハウスメーカーの場合、その会社の理想を詰め込んだモデルハウス内で営業担当が話を聞き、現物を見ながら説明し、具体的なプランの話に入りますが、当然、そのモデルハウスをベースとして話は進められることとなります。その方が合理的だからです。
ところが当社の場合、モデルハウスはありません。当社が手掛けた家はありますが、その家は依頼主にとっての最良の家であり、万人に当てはまるものではなく、押し付けになってしまいかねません。従って、どんな家に住みたいのか、どんな暮らしを送りたいのか、家族構成は、ライフスタイルは、趣味は、など、頭の中にある夢や理想やイメージから具体的な要望まで、あらゆる情報を一つひとつ丁寧にお話しいただく必要があり、その分、時間がかかります。しかし、それは納得できる家を、お客様にとっての“いい家”をゼロベースからつくるための最も重要な工程なのです。
私たちは「説得」しません。打ち合わせの目的はお客様が「納得」いただくこと。どんなことでも、何度でも構いません。夢や希望や家族のことを遠慮することなくお話しください。それが百年、二百年と受継がれる家造りの第一歩なのですから。

02プランニング

先人の知恵を学び、未来に活かす

地震や台風など、自然災害の多い日本において、数百年も前に建てられた古民家が、なぜ現存しているのでしょうか。それは構造の頑丈さに加えて、自然に決して抗わない姿勢、もっと言えば自然に対する畏怖があるため。地震に耐えられるよう、絶対に揺れない家を考えるのではなく、揺れても壊れない家にする。台風の突風に抵抗するのではなく、まともに受けない方向を考える。日当たりや通風などを考慮する。それらはしばしば「先人の知恵」などと表現されますが、その地に建つ古民家の形状や構造には、確かな意味と実績があります。
私たち野澤建築では、建築予定地について地盤や周辺環境、日照や風通しなどを事前に下調べし、お客様の様々な要望に応えるだけでなく、地域特性に適した長持ちする家をプランニングしています。その際も当社から押し付けるのではなく、2~3案を提示し、そこからイメージや好みに近い案を選び、さらにブラッシュアップして固めていくという方法をとっています。当社が西三河に限定しているのも、実体験として当地の気候・風土を知り尽くしているからなのです。

03設計・構造材選び

良質な木材の入手と入念な準備作業

プランが決まったら設計に進みます。家造りのベースとなる設計図を作成するのですが、これと並行して構造材料となる木材選びを行います。家の性能は構造の良し悪しによって決まります。特に当社が取り組む、長持ちする家づくりにとって、質のいい構造材を入手することが必須条件であり、家造り前半の最大の山場と言えます。当社では創業以来、当地に根を張って活動し、伝統的な家造りを続けていることから、先代あるいは先々代の頃から懇意にしている材木商が良質な木材を確保することができ、間違いのない材料を仕入れることができます。
設計図を基に構造材から住宅設備、人件費まで、建築にかかるあらゆる費用を積算、見積書を作成します。そして建築計画と全体スケジュールを提案、お客様の確認を得て施工に入ります。また、地鎮祭や上棟式などの要望があれば、その手配および段取りも代行します。

04施工

伝統と最新技術の融合

地鎮祭に続き、基礎工事を実施。この段階で構造材の加工を始めます。近年の木造住宅の構造材には、工場で予め加工したプレカットが用いられています。加工自体はコンピューター制御により、高精度かつスピーディに行われるため、合理的である一方、肝心の木材の質は、加工を行うプレカット工場頼みとなってしまい、私たちが目利きすることはできません。そのため当社では、自信を持った家造りができるよう、自分の目で選んだ構造材を昔ながらの手刻みで一本一本丁寧に加工しています。ただし、「昔ながらの手刻み」と言っても、すべて手作業で行うのではなく、便利な電動工具を使用、作業効率や精度の向上を図っています。
また、並行してその他の資材や設備を発注、電気・上下水道・ガスといったライフライン関連をはじめ、サッシや水廻り、エクステリアなどの業者を手配し、建物の施工に入ります。上棟式に引き続き、外装工事、内装工事と進みますが、当社ではお客様に出来上がっていく様子をいつでも見ていただけるように準備。日本の伝統的な家造りの素晴らしさや醍醐味を味わっていただいています。

05アフターサービス

いつまでも快適に暮らしていただくために

竣工。最終チェックを済ませ、引渡しとなります。もちろん、法令で定められた瑕疵保証保険に加入していますが、これまで使ったことはありません。むしろ先代が30年以上前に建てた家にリフォームの依頼で入ったところ、建物はまったく傷んでいなかった程。品質に関しては絶対の自信を持っています。しかし、だからと言って“放ったらかし”ということではりません。何かあれば、すぐに駆けつけられる体制を整えるとともに、定期訪問も実施するなど、アフターサービスも万全です。
メンテナンスにしても、日頃からしっかり掃除さえしていれば、特別な作業も必要ありません。家にも、そこに住まう人にもストレスがかからないこと。それが当社の長持ちする家造りの秘訣なのです。